『機動戦士Zガンダム』考察 ガンダムシリーズの歴史 その2 戦い方 *ネタバレ注意 2018/11/26 上げ直し
*ネタバレ注意
一年戦争で戦っていた人間は、戦争をドライに戦い、
一年戦争で戦っていない人間は、甘い戦い方しかできないと書いたが、今回はそこを掘り下げよう。
『Z』を見ていると、MS戦をしている最中、敵の後ろに張り付いて、接触回線を通じて敵同士会話をしているのをやたらと多く見かける。
これは戦争を甘く書いているのではない、シャアも、アポリーも、ロベルトも一年戦争で戦っていた人間は誰もこんな戦い方をしていない。
カミーユが地球上で、フォウの乗るサイコガンダム相手に、いつも通り背中に張り付いて会話をしているのを見て、アムロは何度も指摘している。
「そんな戦い方をしていれば、いつかは自分を殺すことになる」と、
カミーユを始めとした、一年戦争で戦っていない人間は、こういった、敵同士戦闘中に会話をするような戦い方を当たり前のようにやっている。
だが、これは戦争を甘く描いた茶番ではなく、
そもそもそんな甘い戦い方しかできない感覚の人間を、
一年戦争に参戦し、戦争に対する感覚が麻痺した世代が、
そうだともわからずに、
モビルスーツに乗せて殺し合いをやらせていた有様を描いているのである。
一方で一年戦争で戦ってた世代は、
シャア・・・フォウ相手にあっさり銃を向け、メガバズーカランチャーでモビルスーツをまとめて破壊するのも、レコア相手に戦うのもためらわない。ハマーン相手にも最後までドライに戦おうとし続けた。
アムロ・・・カミーユを気にかけていたものの、復調してからのジェリド機を極めてドライ撃墜。
(2018/11/24追記 アムロはモビルスーツのバックパックだけを切り落とした人でもあるので、一年戦争で戦っていた世代とそうでない世代の感覚の違いにとらわれない唯一の人間なのかもしれない。)
バスク・・・コロニーに毒ガスを使用、コロニーレーザーでコロニーを破壊。
ガディ・・・コロニーに毒ガスを使用。
と、エウーゴもティターンズも関係なく、一年戦争当時と同じ感覚で戦っているとしか思えない。
明らかなジェネレーションギャップがあると思うが。
ここではまだ何も言わない。
続く
『機動戦士Zガンダム』考察 ガンダムシリーズの歴史 その3 カミーユ・ビダン *ネタバレ注意 2018/11/26 上げ直し