『魔法少女まどか☆マギカ』考察 ~探偵のいないミステリーの先~ 暁美ほむらの物語 その1 ほむらが最初に出会ったまどか 再掲載 *ネタバレ注意
*ネタバレ注意
暁美ほむらの物語を考える上で重要なことは、ほむらが最初に出会った鹿目まどかは、どんな願いを叶えて魔法少女になったかという点である。
劇中では描かれていないことだが、ヒントになるような描写は本筋で描かれている。
第1話から続く本筋では、巴マミに憧れ、マミと同じ魔法少女になりたい」という、ただなりたいというだけで、契約にならない願いを持ったため、ほむらの妨害も併せて比較的長い間、魔法少女にならなかった。
だが第10話を見れば分かる通り。ほむらが転校してきた時点で、すでにインキュベーターと契約し、魔法少女になっていたのが物語の始まりである。
では、このときはどんな願いを叶え魔法少女になったのかを、劇中の描写から考えると。
第二話より
「人助けのために頑張るマミさんは、とても素敵で、こんな私でも誰かの役に立てるとしたらそれはとっても嬉しいな、って思ってしまうのでした。」
第三話より
「ただ、なりたいってだけじゃだめなのかな。私ってどんくさいし、なんの取り柄もないし、だからマミさんみたいな素敵な人になれたら、それだけで十分に幸せなんだけど。」
この二つの発言を併せて考えると、
というつながりで、ただ魔法少女になりたいと言っている。
これを考えると、鹿目まどかが本来持っている願望は、
「自分は鈍臭くなんの取り柄もないというコンプレックスを持っているので、もっと素敵になりたい。」
というものだと思われる。
本筋では、第一話の開始前に、暁美ほむらがインキュベーターの妨害に成功し、上記のような経緯を経て、ただ魔法少女になりたい、というそれだけでは契約にならない願いを持つに至った。(ほむらがインキュベーターの正体に気づいたあとは、全部そうしていたと思われる。)
だが、第10話の開始時に、インキュベーターとまどかの接触のことなど知りもせず、魔法少女でもない暁美ほむらに、これを妨害するのは不可能だ。
「素敵になりたい」という、至って平凡な願望で契約し、まどかは魔法少女になったのだとおもわれる。
問題はこの、「素敵になりたい」という願望だ、
インキュベーターの能力でこれを叶えると、本当に人格ががまったくの別物になったかのように変わるだろう。
ほむらが最初に出会ったまどかは、本筋のまどかと人格が別物の、インキュベーターの奇跡で人格が変わっている、ほとんど別人だと言っていいくらいの人間だったとおもわれる。
続く
コメントでこのような、指摘を頂いたので、確認はしていませんが、追記しておきます。
根本的な誤りを指摘し致します。まどか初回(第10話)の契約理由は「自動車にひかれた黒猫のエイミーの蘇生を願った」です。BD1巻の特典CDドラマ「メモリーズ・オブ・ユー」を確認してください。
『魔法少女まどか☆マギカ』考察 ~探偵のいないミステリーの先~ 暁美ほむらの物語 その2 ほむらが事実を知るまで 再掲載 *ネタバレ注意
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