『魔法少女まどか☆マギカ』考察 ~探偵のいないミステリーの先~ 暁美ほむらの物語 その3 精神的視野狭窄 再掲載 *ネタバレ注意
*ネタバレ注意
時間が巻き戻り、
これ自体はインキュベーターの異常性を知っていれば当然だ、
『鹿目まどかの物語』で考察したとおり、
まどか本来の人格は、基本的にいい子なのだが、
放任され、根拠のない自信に溢れているのが原因で、どれだけ忠告しても、人のためにあっさり魔法少女になって人間をやめてしまい。
その裏返しで、不安に怯えておどおどしているただの子供である。
したがって、ほむらが約束を果たそうとして、インキュベーターの妨害をやればやるほど、
ほむらが最初に出会った、あの素敵な(願いで人格が変わっている)魔法少女まどかとは出会えず、
本来のまどかの、人格と行動に苛つき、苦しまされ、何度も同じ時間をやり直し続けることになった。
「もう、誰にも頼らない」と、悲壮な覚悟を決めると同時に、もともと狭い自分の視野を更に狭くしていたのがほむらである。
まどかの家庭環境のことなど想像できなかっただろうし、
自分が最初に出会ったまどかが、人格の変わるような願いで魔法少女になって、自分の大切な友人になったことも解っていなかっただろう。
ただ最初に出会ったまどかとの思い出を心の支えにして、そのまどかとの約束を果たすことだけを目的にしながら、
成功してもしなくても、自分の救われることない戦いを続けたのが、暁美ほむらである。
続く
『魔法少女まどか☆マギカ』考察 ~探偵のいないミステリーの先~ 暁美ほむらの物語 その4 ループの終わり 再掲載 *ネタバレ注意