『ガンダム Gのレコンギスタ』考察 その2 モビルスーツの左腕 *ネタバレ注意
*ネタバレ注意
今回は、ベルリ・ゼナムとカミーユ・ビダン、二人の登場したモビルスーツについて書きたい。
まず、ガンダムMkⅡだ。
肝心なときに左腕がなくなっていて、固定式のシールドを使って人を守ることができずに、カミーユの母親とエマ・シーンを死なせている。
また、Gディフェンサーとは名ばかりで、シールドを外さないと合体できない強化武装を持つ。スーパーガンダムになってロングライフルを構えるMkⅡはわざと怖く描いてあると思う。
ゼータに至っては、戦闘機形態の先端部分についたシールドでシロッコの胴体を真っ二つにし、シールドが折れ戦闘機形態のまま、人の形に戻らずにカミーユが精神崩壊し終わっている。
(ここが変わっているのが新訳『Z』。)
一方、G-セルフは、
シールドを持たないグリモアの、両手を使ったパンチの連打を、左腕のシールドを使って防ぎ、アイーダを守った。
シールドを外さなくても、バックパックで強化が可能。
指摘したいのは「左腕の意味」だ。
筆者なりに見解を書くと左腕は、
「心臓を守る腕」
だと思う。
そして、「左腕のついていないモビルスーツ」が意味するのは、
純粋な兵器、ただの人殺しの道具、といったところだと思う。
実際に、TV版『Zガンダム』の劇中で、モビルスーツはそのように描かれていると思う。
一方でG-セルフは、人の命を守るために造られた機体だと後に明らかにされる。
ベルリが、カミーユを意識して対照的に描いたキャラクターだとすると、
G-セルフは、MkⅡとゼータを意識して対照的に描いたモビルスーツだと思われる。
続く