『機動戦士Zガンダム』考察 ガンダムシリーズの歴史 その4 戦争と人間性 *ネタバレ注意
*ネタバレ注意
さて、その3で一年戦争で戦って、戦争に対する感覚が麻痺した世代と、
そうではない甘ちゃんの世代の比較をあえてしなかった続きを書こう。
今まで書いてきたとおり、カミーユは極端な人間のようで、本質的には人の命を守ろうとしてきた人間だ、
カミーユに限らず、一年戦争で戦ってなかった世代のほうが、まともな人間性を持っていたと言っていいだろう。
『Zガンダム』は、一年戦争で戦って戦争に対する感覚が麻痺した世代が、そうでない世代を、甘ちゃんだとも解らずに、殺し合いをさせて、使い潰し犠牲にした側面が強い、
(続編『ダブルゼータ』はさらに酷い。)
だが、その一年戦争で戦っていた世代も、一年戦争で戦争に対する感覚が狂った、戦争の犠牲者だと言っていいだろう。
これらをまとめると、『Zガンダム』が、叙述トリックであえて隠し、メインテーマとしていたことは、
戦争の犠牲になるのはすべての人間
この、極めて使い古された、陳腐なメッセージだとおもわれる。
では、なぜこんな陳腐なメッセージを、
初代『機動戦士ガンダム』の正式な続編で、トリックで隠しながら発したのか。
その原因は勿論、初代『機動戦士ガンダム』にある。
続く